短時間労働者雇用管理改善等助成金事業
15年度 PAGE8

採用にあたっての法的留意点について
〜労働条件の明示と健康診断、身元保証書等の提出書類について 〜

(1)採用にあたって明示しなければならない労働条件
パートタイマーといえども、雇われる人にとってはどのような労働条件で採用されるかということは重大な問題です。 そこで、労働基準法では使用者に対して労働契約を結ぶ際には労働者に対し賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと定めています(労働基準法 15 条)。どのような労働条件を明示しなければならないかについては、以下の 12 項目が示されています。

@ どこで働くか(場所)、どんな仕事をするか(業務)

A 始業時刻、終業時刻、休憩時間、休日、休暇、交替制の場合はそれに関する事項

B賃金や手当はどのように決定し、どんな計算で、いつ支払うか、昇給はあるのか

C 退職や解雇に関する事項

D 退職手当はあるのか。あるとすればその決定、計算、支払方法、支払時期に関する事項

E 賞与や一ヶ月を超える成績等によって支払う臨時の賃金はあるのか。あるならその内容

F 労働者に食費や作業用品、ユニフォームの自己負担を義務づけているのか。それらにつき定めているのならばその内容

G 安全や衛生に関する事項は定めているか。定めているならならばその内容

H パートタイマーにも適用される社員教育や訓練研修制度はあるか。あるならばその内容

I 災害補償や業務災害の傷病扶助、通勤災害の補償についてパートタイマーについても定めているか

J パートタイマーにも適用される表彰や制裁について定めいるか。定めているならばその内容

K パートタイマーについて休職に関する事項の適用があるのか。あるならばその内容

以上、少なくても最低 12 項目(ただし、D〜Kは定めている場合のみ)については、パートタイマーについても該当するものがあるならば、パートタイマーとして採用するときに、これら労働条件について知らせ明示しておかなければなりません。その明示の方法については、文書で交付することが必要です。就業規則等がある場合は、その就業規則を渡すことでも明示したことになりますが、雇用契約書や労働条件通知書等の形式でも明示することが望ましいといえます。


(2)採用時の会社への提出書類について
パートタイマーといえども会社の社員となるのですから、会社が社員として必要な書類の提出を求めることはさしつかえなく、また、各種法令上の手続をするためにもパートタイム雇用にあたって書類の提出が必要となります。
会社により履歴書1枚という場合もありますが、下記のような書類の提出を求めることもよいのではないでしょうか。
@履歴書

A住民票記載事項証明

B誓約書

(3)採用にあたっての健康診断について
労働安全衛生法第66条および労働安全衛生規則43条では「事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者について医師による健康診断を行わなければならない」と定めています。そこで、採用のときに「常時使用する労働者」に該当しないような「臨時(4ヶ月未満の季節労働者や学生アルバイト、日雇的なパートなど)」の労働者の場合は、健康診断の義務は発生しないこととなります。また、2ヶ月というような短期間の労働契約のパートタイム労働者も健康診断の義務は発生しないこととなっていますが、はじめから更新が予定されているパートタイム労働者に対しては雇い入れる際および毎年1回の定期健康診断が必要となります。

(常時使用するパートタイム労働者とは・・・)
@期間の定めのない労働契約により使用される者または期間の定めのある労働契約により使用される者で1年(深夜業を含む業務、有害物を取り扱う業務等特定の業務に従事する者であっては6ヶ月)以上引き続き使用されることが予定されている者もしくは使用されている者
Aその者の1週間の労働時間が当該事業場における同種の業務に従事する通常の労働者の所定労働時間の4分の3以上であること
なお、1週間の労働時間数が上記Aに掲げる時間数未満の者であっても、1週間の労働時間数が、当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間のおおむね2分の1以上である者に対しては、一般健康診断を実施することが望ましいものです。

(4)採用にあたっての身元保証書の提出について
パートタイム労働者であっても雇用契約を結んで採用された以上、その会社の社員となり賃金請求権等の権利を取得するほか、誠実服務義務等の労働者としての義務を負うことになります。そこで、パートタイム労働者についても従事する職務によって身元保証契約書の提出を求めることができます。たとえ、パートタイム労働者であっても会社の商品を扱い、金銭を授受し、帳簿、伝票等の取り扱いを行いますので、いつ、どこで、どのような事故が起こらないとも限りません。パートタイム労働者といえども、正社員と同等の扱いを行うことも必要です。なお、身元保証契約は期間を定める場合であっても5年を超える契約は無効であり、期間の定めがない契約については有効期間が3年間となります。


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